編集部員である「私」が常日頃感じていること、思っていることを気ままに書き出す「編集部日誌」にようこそ。さて、今月はどんなことがあったのでしょうか。
自転車試験という、高い壁

小学3年生になる娘にある壁が立ちはだかりました。5月下旬に小学校で行われる「自転車試験」です。小さい頃からほとんど三輪車に乗らなかった娘ですが、それよりも大きな自転車は未知の乗り物そのもの。はっきりいって、大ピンチです。
4月に入ってから一緒に練習を始めたのですが、全く乗れません。自転車に乗るや否や手足が震える娘。ですのでまずは、自転車で走るイメージを持ってもらおうと思い、私が自転車の後方を支えつつ、ペダルをこいでもらいました。ドラマや漫画でよく出てきがちな、あのシチュエーションです。
1週間ほどが経過したでしょうか。練習中、冷静に娘の様子を見ているとペダルを全くこいでいない娘。なんと、ただ私が自転車を押して動かしているだけの状態でした。
「…ぺ、ペダルもこいでみようか」と話すと「…無理」と娘。「何が無理なのか、詳しく教えてよ」と聞くと「そもそも自転車が前に進むために、何をしたらいいのかわかんない」とのこと。なるほど。
そこで、一連の動作を見える化してみました。
(1)サドルに乗る
(2)右足でペダルをこぐ
(3)すぐに左足をあげる
(4)左ペダルがやってくるので、左足をペダルに乗せる
(5)左足でペダルをこぐ
(6)右足でペダルをこぐ
(7)(5)と(6)を繰り返すと自転車に乗れるようになる
上記の動作をまずひとつずつ意識して、順番にできるようにしようと娘に提案してみました。すると、前向きに練習をはじめ、「今日は4番までがんばる」というふうに自ら目標を立ててくれるようになったのです。そして数日後、何度も何度も転倒をしながらも(7)番に到達。5月中旬にはなんと、一人で自転車に乗れるようになりました。もちろん、自転車試験は無事合格。本当によかったです。
「困難は分割せよ」とは、よく言ったものです。
後日、娘と近所を自転車でまわってきました。徒歩とは違う世界が広がっていたようで、「すごいすごい!」と感動しきりの娘。いやあ、嬉しそうで何よりです。
車依存で見えなくなるもの
どこかで書いたかもしれませんが、私は「車依存」になりつつあります。東京や鎌倉で暮らしていた頃は、電車やバスなどの公共交通機関があるので車を持たない、歩くことが当たり前の生活でした。時には気分転換にと、数キロ先にある目的地まで歩くこともしばしば。Uターン前は、本当によく歩きました。
しかし、Uターンして阿波市に戻ると状況は一変。近所のコンビニに行くのでさえ、ほぼ車。なぜなら楽だからです。こんなふうに車の便利さに慣れてしまうと、人は歩かなくなるのかもしれません。
そういえば、地方によりけりですがここ阿波市は公共交通機関がほぼありません。ですので、もし移住される場合は「車」は絶対に必要です。
一方で、まちの素敵なものや面白いものを見つけたいのであれば間違いなく「歩き」がおすすめです。車を運転しながらまちの隅々を見て回ることは不可能ですし、そもそも大変危険です。面白いものを探すには、時速4キロで流れる風景が、おそらくギリギリ。ちなみに今月配信した記事(味のある手書き看板や不思議なスポット)は、歩いている際に見つけたものでした。
みなさんもいっしょに、自分のまちを歩いてみませんか?
(文章:松本剛)
