伊沢谷の大石で感じる、自然の息吹と神秘

  • URLをコピーしました!

「伊沢谷の大石」が気になっています。どんな場所にあるのかもふくめて、いろいろと知りたいです。

松本

この記事でしっかりと、魅力をお届けいたします!

阿波市阿波町の真重地区でひっそりとたたずむ、「伊沢谷の大石」。果てしなく長い年月を経て形作られた巨石からは山深いロケーションも相まって、えも言われぬ神秘さを感じられます。取材で現地に行った際、阿波市民である私でさえちょっとした「非日常」を味わうことができました。

この記事では、「伊沢谷の大石」の概要をはじめ、その神秘的な魅力、周辺の見どころ、アクセスなど余す所なく情報をお届けします。

目次

1.伊沢谷の大石(概要)

阿波市阿波町を南北に縦断する県道3号線志度山川線を北へ進み、真重地区に入ると左手に大きな石が見えてきました。これこそが今回ご紹介する、伊沢谷の大石です。まばゆい日差しを浴びて道路に落ちる影は、より一層その大きさを際立たせるかのよう。

阿波町史によると、伊沢谷の大石は和泉砂岩であり、大きさは、水平全周12.69メートル、高さ3.26メートル、南北幅3.93メートル、東西幅3.65メートル。ただしこちらは過去に計測されたデータのため、現在の正確な数値は不明です。

大きいですね、これ。実際に前に立ってみてどうでしたか?

松本

とにかく迫力がすごかったです。今にも動き出すんじゃないかと思うくらいに。

おお。それにしても、なぜこんな場所にあるんですか?

松本

山崩れで下に転げ落ちてきたとされています。その際には、土砂も大量に運ばれましたが、これらは長い年月をかけて雨水とともに下流に流されて、残ったのが伊沢谷の大石だったそうです。 

安全面を確保するためにも、伊沢谷の大石に近づきすぎないようにご注意ください。

2.圧倒的な神秘性と五感で感じる魅力

伊沢谷の大石を半時間ほど眺めていると、その姿が道路側に転げ落ちないよう必死で踏ん張ってくれているように思えてきて、気がつけば愛着とともに、「自分も頑張るか」というやる気がわいてきました。そういえば、自然崇拝の世界では石、特に巨石には神様が宿ると言います。ひょっとすると、この伊沢谷の大石には本当に神様が宿っていて、ちょっとしたご利益をいただけたのかもしれません。

ここぞという時に踏ん張れる力!?

松本

・・・かもしれません!(笑)

取材中に印象的だったことがあります。それは、伊沢谷の大石周辺の「音」です。耳を澄ませば、普段聞いたことのないような鳥の歌声。その珍しさに思わず「何の鳥だろう?」とつぶやいてしまうほどでした。また、伊沢谷の大石の向かいから聞こえてくるのは、伊沢谷川のせせらぎの涼しげな音。さらさらさらさらと絶え間なく響き渡っていました。

マイナスイオンが出てそうで、いいですね!

松本

よかったですよ!伊沢谷川の上流部がここまで綺麗だとは。新しい発見です。

3. もうひとつのみどころ 羅漢石について

伊沢谷の大石の右隣にある、「羅漢石」。幅約3.5メートルほどのこの石はかつて、この場所から約200メートル北西の付近にあったそうです。

特徴的なのがこの断面。でこぼこがあたかも「五百羅漢像」がいるように見えることから「羅漢石」という名がついたそうです。

「五百羅漢」について教えてください。

松本

ブッダに従っていた五百人の弟子のことです。ちなみに羅漢は仏教で悟りを開いた人のことです。ご参考までにGoogleの画像検索はこちらから。

ありがとうございます!この話を聞くと、羅漢石も神秘的に感じます。

4. 伊沢谷の大石へのアクセス

住所:〒771-1704 徳島県阿波市阿波町真重
アクセス:脇町ICから車で約20分
     土成ICから車で約30分

伊沢谷の大石付近の道路は比較的広いため、余裕を持って駐車できます。ご安心ください。

補足

伊沢谷の大石まであと4.8kmの地点には、下記標識があります。

少しびっくりしてしまうかもしれませんが、ご安心ください。ここから伊沢谷の大石までの道路はきれいに管理されています。

えっ、じゃあ自動車通行不能っていうのは

松本

「伊沢谷の大石からさらに1キロほど北にある山道のこと」を指しているので大丈夫です。繰り返しになりますが、上記の標識のある場所から伊沢谷の大石までの道路は綺麗です。定期的に除草作業が行われているなど、しっかり管理されています。

よかった!安心しました。
ちなみに、伊沢谷の大石からさらに北へ1キロ進むとどんな感じなんですか?

松本

こんな感じです。

これ、絶対引き返すやつです。

松本

「この先県境部自動車通行不能」という普段お目にかかれないような標識が現れます。中には車やバイクでこの道を進む猛者の方もいらっしゃるようですが、真似はしない方がいいです。

伊沢谷の大石に行く際は、県道3号線を南から北にあがるルートをおすすめします

5. 【訪問前にご確認を】持ち物リスト

よし!じゃあ私も伊沢谷の大石を見に行きますよ!

松本

ぜひ!と、その前に持ち物リストをまとめておきました。
ご参考にしていただければ嬉しいです。

夏季

飲み物:
付近にはお店や自動販売機はありません。あらかじめ飲み物を用意しておきましょう。

折りたたみ傘:
山間部は天候が変わりやすいので、急な雨に備えましょう。

虫よけスプレー:
蚊やブヨなどに備えて虫除けスプレーを持参、もしくは事前に使用しておきましょう。

冷却グッズ:
汗拭きシートや携帯扇風機など、暑さ対策になるものを準備しておきましょう。

冬季

飲み物:
あたたかい飲み物(付近にはお店や自動販売機はありません。ご注意ください。)

カイロ:
お腹や背中、足の裏などにはっておくと効果的です。

6.道路交通情報にご注意ください

伊沢谷の大石を見に行く前に、下記サイトで道路状況をご確認ください。
徳島県県土防災情報:https://bousai.pref.tokushima.lg.jp/map/

7.安全を確保するために

安全を確保するためにも伊沢谷の大石に近づきすぎないようにご注意ください

深山に抱かれた場所で感じる、非日常を

忙しい日常を少しだけ抜け出して自然の中に身を置き、静かにたたずむ「伊沢谷の大石」と向き合うと、思いもよらない何かと出合えるかもしれません。

伊沢谷の大石。ここは、隠れた阿波市のパワースポットです。

(取材・写真:松本剛)

目次